座長インタビュー1(2017年3月)

2017年3月、和歌山県の「南紀勝浦天満座」で旗揚げする「嵐山瞳太郎劇団」。
旗揚げ間もない嵐山瞳太郎座長に、新しい劇団名「嵐山瞳太郎劇団」についてお聞きしました。

――新たな劇団の名前は「嵐山瞳太郎劇団」ということですが。

いろいろ考えましたが、シンプルに「嵐山瞳太郎劇団」にしました。

――劇団名を「嵐山瞳太郎劇団」にされたのは、どうしてですか?

劇団名を聞いただけで、「嵐山瞳太郎が旗揚げした」「嵐山瞳太郎は、劇団を旗揚げできたんだ!」とわかりやすくするためです。この名前なら、劇場だったり、何かの情報だったりで劇団名を見ただけで、「嵐山瞳太郎の劇団だ」と、すぐにわかってもらえますから。

――ひと目でわかりますね。

あとは、「嵐山瞳太郎」とネットで調べても、僕しか出てこないというのもポイントです。だから、「嵐山瞳太郎劇団」で検索してもらっても、僕や劇団がヒットするようにとの意味もあります。

――「嵐山瞳太郎」というお名前を大事にされているから、との意味もあるのでしょうか?

もちろんです。役者は名前を変えることもありますし、僕も改名しています。でも、「嵐山瞳太郎」という芸名はもう変える予定はありません。この芸名を大事にして、大きく育てていきたい。だからこそ、劇団名にも「嵐山瞳太郎」とつけました。劇団も、僕自身も一緒に少しずつ大きくしていきたいと考えています。

――改名されたのは、たつみ演劇BOXに入られたときですよね?

そうです。以前は「森川梅之助」という芸名でした。

――芸名は、自分で考えたんですか?

僕が考えました。師匠(二代目森川長二郎、現・二代目梅澤秀峰さん)のような「○○郎」という名前に憧れていたので、「郎」のつく名前にしようと決めていました。あれこれ考えて、パッと浮かんだのが「とうたろう」だったんです。

――「瞳」で「とう」と読ませるのは珍しいですよね

変わった漢字にしたいと思って、調べていたら「瞳」を「とう」と読むことがわかりました。「瞳がチャームポイントだね」と言われることがあったので、「瞳」を使うのはピッタリじゃないかなと、この漢字に決めました。

――「嵐山」は、京都の嵐山と関係あるのでしょうか?

京都の嵐山にはよく行きますが、全然関係ないんです。「嵐山」はある人につけていただきました。最初は、名前とのバランスを考えて、ちょっと女性っぽいイメージの姓を考えていたんです。「立ちも、女形も、両方できる役者になりたい」と思っていたので、「瞳太郎」という男っぽい名前に対して、女性っぽい姓でバランスをとろうかと。

――どんな姓になる予定だったんですか?

考えていたのは「葉山」です。僕は杉良太郎さんが好きなんですが、舞台で杉良太郎さんの相手役をされていた葉山葉子さんも大好きなんです。「葉山葉子さんみたいに綺麗になりたい」と思ったので、そのお名前をいただいて、「葉山瞳太郎」にしようかと思ったんですが……

――問題があったんですか?

姓名診断っていうんでしょうか? 名前を見てくださる方に見てもらったんですが、「葉山瞳太郎じゃ弱い! この名前じゃ、座長にはなれない」と言われてしまって。「瞳太郎」は変えたくなかったので、その方に、姓をつけていただくことになったんです。

――座長になれるような、強い姓が「嵐山」だったんですね。

そうなんです。「『嵐山』で『らんざん』がいい」って、その方が。

――「嵐山」と聞かれて、いかがでした?

実は、はじめは嫌だったんです。京都の嵐山みたいだし、読み方が「らんざん」ていうのも、「どうなんだろう?」って。でも、運命を感じたので、この姓にしようと決めました。

――「運命」ですか?

たつみ演劇BOXって、以前は「嵐劇団」って名前だったんです。

――同じ「嵐」って文字が使われていますね。

この名前をつけてくれた方は、知り合いなんですけど、大衆演劇のことは知らない方なんです。その方がつけてくれた名前と、これから入団する劇団の昔の名前に、同じ「嵐」がついている。「これも何かの縁じゃないかな」と思ったので、この名前に決めました。

――これからもずっと「嵐山瞳太郎」ですか?

独立や旗揚げのときに改名する方もいらっしゃいますが、僕はずっとこの芸名を使っていきます。使いたかった「葉山」は母が使っていますが、今後劇団に入ってくれる劇団員さんも、男性は「嵐山」、女性は「葉山」の芸名を使ってもらうつもりです。

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